皆さんこんにちは、英学です。
昨年から大企業による中高年のリストラが相次いでいます。
なんで? 実感はないけど、景気が良いのに?
今年になって、つい先日も朝日新聞が45歳以上の大量リストラを発表していました。
日経新聞の記事によると2019年1月から11月の上場企業のリストラは1万人を超え、年間1万人を超えたのは6年ぶりとのこと。
足元では株価はバブル高値以来の最高値をつけているし、失業率も歴史的低水準と好景気の中、最高益を上げているような超一流企業がリストラを進めています。
理由は様々です。
・これまでのような年功序列の賃金体制だと50代が一番賃金が高い割には、生産性が低いから
・バブル期に大量に採用した世代が50代に差しかかっているから
・政府が定年を70歳まで引き上げようとしている過程で、企業は50歳前後の社員を後20年以上も高い賃金を払って抱えていられない
・若くて優秀な人材は高い給料を払わないと採用できないため、年功序列の給与体制だとそのような人材をいつまでも確保できない
・「優良企業がリストラを始めたから」という日本社会独特の横並び主義
他にも沢山理由はあるとは思いますが、ざっとこんな感じでしょう。
今あげた理由は日本社会特有の理由もいくつか含まれています。でも、最近起きているリストラの波は世界的に優良企業で起きていることでもあるのです。
地球規模で起きている労働市場の構造的な変化の中にあるのです。
労働の構造的変化の推移
どの国であれ、人類の歴史の辿ってきた過程は次のような歩みでした。
「狩猟・採集」→「農耕」→「工業」→「オフォスワーク」→「???」
最初は日本の縄文時代のような「狩猟、採集」から弥生時代以降長く続く「農耕」に移り変わりました。
身の回りにある獣を追いかけて狩りをしたり、木の実などを採って食べていた時代から、長時間をかけて穀物や野菜や果物などをじっくり育てるという時代に変化していきます。
明らかに求められる仕事のスキルが違いますよね。
狩りには俊敏性や腕力などたくましくて強い体力が必要だったでしょう。でも農耕は長丁場なので、忍耐力や地道さ、日々変わる天候などによる穀物の育ち方の変化など見るための観察力なども必要でしょう。
狩猟・採集から農耕へと「働き方」が変われば今まで優秀とされていたハンターたちは職を失い、ハンタータイプじゃなかったけれど、忍耐力や観察力があるような人が優秀な人材とみられるようになったことでしょう。
長く農耕の時代が続いた後は産業革命が起こります。生産性は劇的に上がり、農業をしているよりも街へ出て工場で働く方が効率よく稼げる時代になりました。
この時もまた仕事で求められるスキルは大きく変わりました。
工場での仕事は農耕よりも複雑でスピード感も伴います。字も読めて書けないと仕事にならとなれば教育が必要になります。このように社会の変化と共に労働市場の構造変化が起きれば、この時もまた農耕に適していた人は稼ぎを減らし、工業に求められるスキルを身につけた人は出世していきました。
その後はホワイトカラーの時代です。ホワイトカラーの事務職の仕事の方が工場で働くブルーカラーより稼げるようになれば、ブルーカラーの労働者の仕事が不安定化したり、機械などに取って変わられていきました。
そして現代、今度はホワイトカラーの業務はコンピューターやAIにとって変わられようとしています。IT化やAI化によってどんどんオフィスワークが効率化されいます。
これによって特に生産性が低下した、あるいは元々生産性の低い社員は企業にとってなるべく排除しておかなければならないニーズが高まっているのです。
それなのに未だに「大学行かないと良い会社に入れない」とか、「大学くらい出ておかないと」と、これまでの常識を盲目的に信じている人が圧倒的ですよね。
ひとつ前時代の常識でこれから社会で生きていったらどうなるかは、これまでの人類の歴史で起きた労働市場の構造変化を振り返ればよくわかるはずです。
世界中で「ホワイトカラーはもういらない」という時代にきているからこそ世界的にオフィスワーカーのリストラが起きているのです。
沢山お金をかけて塾に行って大学まで出てもそれが全然報われない状態になりつつあるのです。
今後は年齢に限らずホワイトカラーに備わっているスキルしか持っていない人を長く雇用する必要はないというのが多くの企業経営者が考えるところだと思います。
日本で起きていることは日本固有のものではなく、世界中でホワイトカラーはもういらないという働き方の構造変化が起きているということを理解するべきだと思います。
我々は産業革命やオフィスオートメーションなどと匹敵するような労働市場の構造変化の時代に生きているのです。
そう考えると日本企業によるリストラはまだ始まったばかりで、今後さらに進み、特に景気が減速する局面にはさらに加速することが予想されます。
このような労働市場の構造変化を意識せず、未だにホワイトカラーに求められる人材になるために高い授業料を払って塾や大学に行ったり、お受験までさせて良い学校に行かせようとしている考えや行動は完全に時代遅れだし、危険です。
じゃあ、これからどう生きればいいのか?
「考える時代」到来
これまで優秀なホワイトカラーの仕事のしかたは上司や前例に従ってミスなく業務を遂行することでした。自分がバカバカしいと思ったり、くだらないと思うことでも、感情や自分の意思を業務に反映させるのではなく、ひたすら指示されたことやマニュアル通りに早く正確にやる時代でした。
言われたことを文句も言わずに早く正確にやることにおいては人間はAIにかないません。AIは文句は言わない、食事もしないで寝ないで働く、文句も言わなきゃ、パワハラもセクハラもしません。
決められたことをきちんとこなすというホワイトカラーの仕事は残念ながらどんなに高度なものでも、大方AIの活躍の場に変わっていくことになりそうです。
これからは状況に応じて「今何をやるべきか?」「世の中は何を求めているのか?」を自分の頭で考える時代になるでしょう。
そのため今後はさらに高度な教育が求められるという側面もある一方で、その意味というのは深く1つのことに精通する知識や経験が求められる時代になるでしょう。今までのようなゼネラリストはAIとかぶってしまうのです。
オタク並みの専門性や人が何を求めているかを感じることの出来る観察力や思いやりといったAIなどにはまだすぐに脅かされないような人間的なスキルがより必要とされることでしょう。
今起きつつあるこの変化は世界規模で相当大きなものだということ、そして今までにないくらいとても早い速度で変化していることを理解する必要があります。
英語習得の必要性
英語が言語なのでそれ自体は道具です。意思や感情、考えを伝える道具です。もちろん英語を教えるという稼ぐ方法もあります。
労働市場の構造的変化が起き始めた今、どのような職業につくにしても日本語しか知らない状態では圧倒的に情報量が不足してます。情報を得る力が英語ができる人と比べると格段に弱いということです。
インターネット上にある日本語で書かれているウェブサイトはわずかに3%です。英語で書かれているものは50%を超えます。世の中のネット上の情報の半分以上は英語です。この豊富な情報にアクセス出来るかどうかで情報格差はとてつもなく広がってしまいます。
日本語しか知らない状況は世界的に見たら情報に乏しい状況にあるということです。これからはよりビジネスがグローバル化し、商取引の機会がネット上で行われる中で、情報弱者でい続けることは危険です。
国内ではどんどん低賃金の仕事が増え、貧しくなっていきます。そうなれば外国人の労働者も日本にはあまり来たがらなくなります。少なくとも優秀な人材は来なくなるでしょう。
ただでさえ英語があまり通じない、税金が高いと二重苦がある上、賃金まで低いのであれば働きに来るインセンティブは無くなってしまうでしょう。
そのような状態になっても英語ができれば海外で仕事を見つけて移住することもできるでしょうし、国内にある海外の企業や組織で高収入を得ながら英語を使って仕事をすることも可能でしょう。
もちろん今後さらにビジネスのネット化が進むので海外から仕事を受注してフリーランスのリモートワーカーとして働くことも可能です。
このように英語を習得することで職業の選択肢、住む場所の選択肢を広げることができるので、自由裁量が得られるので豊かな生活をする可能性が高まります。
まとめ
足元で起きている日本の一流企業で起きているリストラのは日本特有のものではなく、世界的に起きていることで、「ホワイトカラーはもういらない」という企業側は社会に対してメッセージを発信しています。
「狩猟・採集」→「農耕」→「工業」→「オフォスワーク」→「考える時代」と過去に経験した大きな労働の構造変化の過程にあり、全世代における優秀な人材になろうとすることがリスクになりつつあります。
考える時代は自分がどのように稼ぎ生きるかを考える時代でもあり、まずは英語を習得し、情報獲得力を身につけ、その中で学び身につけた高度なスキルを使って活躍の舞台を英語圏にすることで人生がより豊かになる可能性が広がります。
何になりたいのか?何をしたいのか?を考える上でもまずは英語を習得し、情報量を増やして将来の職業を選択するための知識を得ることから始めることをオススメします。
最後まで読んで頂きありがとうございました。